『魂の酒』

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滋味あふれる語りの自分史

『魂の酒』

【データ】
著者 農口尚彦 
写真 河野裕昭
発行 ポプラ社
価格 1650円(税別)
ページ数 本文 236ページ 
サイズ 四六判 上製本



◆「連続12回全国鑑評会金賞受賞。通算24回金賞受賞。得意科目 吟醸酒と本格的山廃造り純米酒」という農口杜氏への聞き書きによる回想録です。

◆「わしはこの年まで酒造り一筋。頭の中は酒造りのことばかりです。わしははじめの頃、酒造りとはもっと簡単なものだと考えておったんです。手順を踏めばできるもんだろうと。けどね、やってみたら奥が深いんです。やればやるほどわからなくなるんです。・・・千変万化、つくり手次第なんです」。このような語り口で、杜氏の里に生まれ、杜氏の子として育ち、昭和24年最初の見習いで家を出て以来酒造りに生涯を捧げてきた野口杜氏の人生と酒造りの話がじっくり紹介されています。

◆定年を迎えた今、「やっと酒を造れる気がしてきた。若い酒は変化するんです。だけど、ある程度、三年ほど寝かしたやつなら変化がないんです。いい酒になりますよ」と、読めば読むほどひとつの道を極めることの奥深さが見えてきます。

◆章の切り替えごとに、写真家 河野裕昭(写真集『大吟醸』)の写真を挿入してあり、吟醸の世界へと読み手を誘います。名だたる銘酒を醸してきた杜氏の滋味あふれる自分史です。

 


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